これって…
コクられたんだよな。


「私、前から気になってたんです。
湯沢グループに素敵な息子さんがいるって。
パパやママから聞いてました!」


「なんだ。
夏ちゃんは俺がマジで好きとかじゃなくて、
ただ俺が湯沢グループの息子だからだろ?
悪いけど俺、湯沢グループとは関係ないから。」


お嬢様が考えそうなことだな。


「違うんです!
この間助けてくれたとき
もっと好きになりました!本気なんです!」



「そう言われてもな…
俺、好きな子いるし。」


そう言うと、急に黙り込んだ。



「あの…夏ちゃん?」


「そうですよね。
わかりました…」


「ごめんな。」


そう言うと、今にも泣きそうな顔をして去っていった。