「へぇ、違うんだぁー。
なら美嘉、狙っちゃおっかなー」
ふふふ、と笑いながらいう美嘉。
しかし目は何かに挑むような、真剣な感じ。
「明莉も狙ってそうだよ?」
あのニヤケはきっと狙うに違いない、そう思い、一応言っておく。
「えー明莉ちゃんも?なら無理かぁ」
美嘉はため息を付き、顔を歪める。
明莉がモテることを美嘉は知っているから、適わないと思ったんだろう。
美嘉もかわいいからいけると思うけどなぁ。
「ねぇ」
いきなり隣の席から声が聞こえ、振り向くと、例の転校生がこちらをじっと見ていた。
「な、な、な、何?」
優奈はあまりにも突然のことでびっくりして舌が上手く回らない。
それに気付いたのか、ぷっ、と転校生は吹き出した。
「面白い子だね、名前何ていうの?」
大地は顔をぐいんと優奈に近づけた。
優奈はこの近い距離に恥ずかしくなり頬を染めた。
「や、山渕…優奈…です」
転校生と目を合わせることが出来なくて、目線を窓の方にしながら答えた。
失礼かと思ったけど、こうでもしないと心臓が壊れてしまいそう。
