ギィー…ギイー…

ブランコに乗る1人の男の子

「ねぇ!1人で何してるのぉ?」

「えっ…」

「さくらと一緒にあそぼー!」

そう、元気よく声をかける女の子



これが君との初めての出会いだった。



「私、さくら!神崎桜愛っていうの」

笑顔でそう自己紹介をしたキミ

それに驚いたけど、

「僕…浅香、雪紀」

でも、すぐに挨拶したんだ

なんだか、嬉しかったから


それから、僕達は日が暮れるまで
公園で遊んだ。


次の日もキミに会いたくて、公園に出掛けたんだ。
そしたら、見つけたんだ。砂場で楽しそうに遊ぶキミの姿を。
嬉しくって走ってキミのもとに駆け寄った。

「さくらちゃん!」

「あ、ゆき!」

そう言ってまた昨日と変わらない満面な笑みで返してくれた、桜愛ちゃん。


それから毎日一緒に遊んだ。

ある日、時間を忘れて日が暮れるまで
遊んだ僕たち。

「あ、ここにいた!ゆーきー!帰るわよ ー!」

「あ、お母さんだ!さくらちゃん、また ねっ!

そしたら、一瞬だけ曇ったような表情をしたさくらちゃん…見間違いかもって思うほど一瞬で、すぐにいつもの笑みで

「またね!ゆきっ」

って手を振ってくれた。


僕は、気にも止めてなかった。
気のせいと思ってその後は何も思わなかった。
だって、その後も次の日もその次の日もそんな表情見せなかったから。
あの満面な笑みで僕に笑いかけてくれるから。