妹の話を聞いたら余計に長谷部由梨に会いたくなって、俺は急いで彼女の後を追ったのだが…


「あ、長谷部」


俺よりも先に長谷部由梨を引き止めた野郎がいた


「わ、立川くん」


その立川クンを見るなり、長谷部由梨の顔は満面の笑みに変わる



何だよ…俺にはそんな笑顔見せてくれたことねぇのに…



仲が良さそうなのに嫉妬をして、コイツの何処がそんなに良いのかと、相手の立川クンをよくよく観察する


切れ長の二重に、こんがり焼けて、短髪の黒髪、制服は程よく気崩していて、爽やかさ満点


……………まさに俺とは真逆ッス…


でっ、でもっ、これだけは言える!!



“俺の方が世の中ではイケメンです!!"


そりゃ、長谷部由梨にとったら専門外かもしんねぇけど、立川クンより俺の方が世の中ではイケメンの部類に入るかんね!!


俺が壁に隠れて地団駄を踏んでる中でも、奴らは話を開始する


「ほら、お前が見たいって言ってたマンガ、今日発売だから、今日買って明日貸すな」


「え、うそホントに良いの?!
…や、でも、もっとゆっくりでも構わないよ??」



くぅ〜〜〜、何だよあの上目遣いはっ…!!



瞬殺もんだなマジで!!


目の前で食らってる立川クンなんて、顔真っ赤じゃんか!!


俺も目の前で食らってみてぇよあれをよ!!


「い、いや全然大丈夫っ
じゃあ、ま、楽しみにしとけよ」


って、おーい立川クン!!


最後の頭ポンポンはいんねぇから!!



そんなサービス誰も喜ばねぇから!!



って、何で長谷部由梨は顔を真っ赤にしてんだーいっ!!



あんなので顔を真っ赤にしてくれんなら、俺がいくらでもしてやろぉか?!?!?!