「姉貴は、なんでも喜びますよ。先輩のプレゼントだったら」 その言葉を聞いて、先輩は嬉しそうな、でも困ったような表情を見せた。 察して、俺は言葉をつないだ。 「でも、これじゃあまりにも無責任ですね。 そうですね…姉貴、最近手が荒れるって悩んでました。あと、元から冷え性らしいですよ」 「手袋、か」 先輩ははっとしたようにつぶやき、満面の笑みを浮かべた。