「勇樹くんって本当、いい弟ね。 わたしのことは冗談。 貴方は実樹と勇太くんのキューピッドよ。 わたしが言うのもなんだけど、これからも二人をよろしくね」 「はい!」 俺は大きくうなずいた。 それを見て満足そうに未香さんは笑って言った。 「そろそろわたし帰るね。勇樹くん、部活頑張ってね。 じゃあ、最後に…」 未香さんの声と俺の声が重なる。 「「作戦成功」」 その響きが消えると同時に 未香さんは静かに帰っていった。