「決勝のとき、実樹が叫んでくれただろ。俺を見てるって。絶対勝てって。 俺、めっちゃ嬉しかった。足の痛みとか吹き飛んだ。 あの言葉があったから俺、頑張れたんだと思う。勝てたんだと思う。 だから、ありがとう。それと…」 勇太は一旦口をつぐむと ぎゅっ、とわたしを抱きしめてそっとつぶやいた。 「好きになってくれて、ありがとう」 わたしもそっと勇太を抱きしめてつぶやいた。 「こちらこそありがとう。勇太、大好き」 勇太の腕の中で、想う。 真っ直ぐになれてよかった―――