幸い俺の声には気づかないまま、2人は帰っていった。 俺はその後姿を見送りながらつぶやいた。 「姉貴、よかったな」 あの距離は今までの距離じゃない。 あの関係は今までの関係じゃない。 今までよりずっと近くて、ずっと深い。 それを簡単に言うなら、 「恋人、か」 俺は2人の姿が完全に見えなくなるまで 木陰にたたずんでいた。