「でしょー?私、兄貴の料理は大好きなの」




料理を強調して笑う高坂は本当に嬉しそうでこっちまで頬が緩む。




「滝村くんのお弁当はお母さんが作ってるの?」




「まあね。たまに妹が作ってくれるけどあいつはアレンジを加えてくるから当たり外れがあるんだよなー」




「へー…妹さんいくつ?」




「十四歳。生意気だよ」




「その時期は思春期だからねー。でも滝村くんの妹さんだから可愛いんだろうね!」




見た目は可愛いと思う。しかし問題は中身だ。誰に似たのか基本は自分がよければすべてよし。友達思いだが、熱しやすく冷めやすい性格のため本当の友人は少ない。




「なに、どうしたの。その遠い目は」




「……なんでもない」




今は俺の妹のことは置いておこう。ふと目を高坂の弁当をみると半分以上減っていた。…食べるスピード早すぎ…。