「おはよー」




「優くん優くん!あの高坂泉と付き合ってるってマジ?」




クラスメイトの女子に、教室に入って席に着いた瞬間に囲まれた。





「そうだよ」





一ヶ月お試しだけどね。そんな言葉は飲み込んで頷いた。斜め前の背中が小さく跳ねる。




「なんであんな地味な女と…」




「いくら前に付き合ってたって言っても言っていい事と悪いことがあるよ。俺の彼女の悪口やめてくれない?」





笑顔はそのままで言えば、彼女達はいそいそと俺の元から去ってった。その時高坂を睨むのも忘れずに。




高坂はちょうど本を読んでてその視線には気がついていないようだ。