「でも心配だなあ…」

「……女の子に心配されるなんて」





今までは女の子は送られて当然だという顔で家まで送ってた。心配はしてもされる事は初めてだ。




「この暗さなら危ないのは男も女も変わんないよ」




それは確かに言えてる。夜道でよく狙われるのは女の子だけど、男子が狙われないわけじゃないんだ。





「でも大丈夫だよ。また明日」

「今日はありがと。うん、また明日ね」




駅に迎えにくると言うので高坂とは待ち合わせた駅で別れた。




これが俺らの始まりだった。