橘side*


「橘、ピンチよ」

遠藤に言われ、振り向く


「⋯何がだ?」

「あの子、本気よけっこー」

本気⋯ね  


「知らねーよ、あいつ俺のこと嫌いみたいだし」

「拗ねないの」

「拗ねてねーよ!」


⋯多分

だってアイツ⋯

「あーもうウザイ」



「いいの?とられちゃうよ」

 
とられるとか、

「意味わかんねぇ」

 
投げ捨てるようにはいた言葉

「アイツは俺のものだから」

「フーン♪」


すると遠藤が満足げにニヤついた 

「分かった」


「⋯なにがだよ」

すると奴は


「私が手を貸す」


遠藤が手を貸す

⋯人類初の出来事だろ、これ



「んー⋯⋯よし、後はガンバ」

デコりまくったスマホをフリフリーっと

遠藤が言う


「⋯お前なにしたんだよ」

なにも知らねえよ

なんのドッキリだよ


「ダブルデート!明日ね、私も行くから」

男連れて、と言うのはきかなかったことにして





⋯でーと?