「そうや、晴哉先輩に言おう。」





泣き止んだ藍ちゃんは、私にそう優しく言いかけた。




私はその言葉を聞くなり、顔を横に振る。




絶対にダメだよ・・・先輩に言うのだけは、ダメ。






「先輩に迷惑をかけたくない。」





「迷惑なわけ「お願い!!これだけは、お願い。」






「・・・何かあったら、うちに言うんやで。今日は保健室で休んどき。昼休みくるけんな。」








藍ちゃんは、私がこのまま教室にはいけないと判断したみたいだ。




確かにいま教室に行ったら周りに迷惑をかける。




今日保体もあるし・・・この状態で保体に出れば怪我のことがバレてしまう。




藍ちゃんに迷惑をかけたくないのに、迷惑をかけてしまった。