「大丈夫か?茜」



自動販売機へ向かう途中、違う病室から



聞きなれた声が聞こえた。



まさか......そんなわけ、ないよね。



気になってちょっとだけ覗いてみた。



すると、



「うん、大丈夫だよ。ごめんねあっくん」



嘘.....。なんで?ねぇ、なんでなの?



そこで動けなかった私は祥宏と目が合ってしまったんだ。



ずっと動けなかった体を動かした。



後ろで私を呼ぶ声が聞こえたけど



そんなの無視して走った。