コーラを飲むと、少し温くなっていた。



それでも気にしない。



なにせ締切二時間前なのだ。



恵斗が締切ギリギリにしか仕事をしないのは、アイデアが浮かばないという理由からではなかった。



単にめんどくさがり屋なだけだった。



自宅で出来る仕事なので、少しばかりさぼっても大丈夫だろうという安易な発想からだった。




それでも、一旦マックを開くと目にも止まらぬ早さでイラストを描いていく。



青田が恵斗に愛想をつかさないのは、サボリ魔だが仕事はキッチリしてきたからだろうと恵斗は勝手に思っている。



青田の方は愛想を尽かしているのに会社が担当を外さないだけかもしれないという事は微塵も思っていなかった。