ビルは五階建てだった。



いろんな店が入った雑居ビルらしい。



ビルの案内板を見た。



一階の中華料理屋を除けば、あとは全てがいかがわしい店らしかった。



しかし、地下一階に入ってる店の看板を見た瞬間に、璃梨の足は地下へ続く階段へと伸びていた。



直感としか言えないようなものを、璃梨は感じていた。



あの大男がこのビルの何階に用事があったのかはわからないが、璃梨には地下へ行くという選択肢しかなかった。