金曜日の帰り道



「んー?」



「最後だから、私がちゅーしてあげよっか?」


せめて、いつものようなふざけあう友達の雰囲気で別れたくて


笑いながら湊にそう言った。



湊も笑ってなにか言ってくるかと思ってたから、















――――――グイッ!!



いきなり腰に回った腕にそのまま引き寄せられて、
びっくりして湊を見上げれば



唇になにかが触れた。




それを湊の唇だと気付いて、



キスされてると気付いた頃には





ゆっくり湊がはなれて


腰にまわされていた腕もはなされた。



「……み、なと…?」


顔が一気に熱くなったのに、
恥ずかしいのに、湊から目をそらせないでいると、湊は優しく微笑んだ。