「クジ引き。さぁ、引いて?」
意気込んで一番に手を入れたのは、私。
…引き当てたのは。
茶色い棒に、赤い目印のついた当たりくじ。
「…早かったね。ぅひひひひ…じゃあ、他は引く必要なし。ぅひひひひ…」
すうっと…ミナが私の中に入ってくる。
途端、動かなくなる体。
そして…流れ込む記憶。
前回の鬼ごっこと、前々回の鬼ごっこの鬼の記憶?
目の前で死ぬ明星、麗、莎々蘭。
何で、今までの記憶が…。
飛び散る血、砕ける骨、落ちた肉の塊。
耳に響く悲鳴。
消える命と…楽しんでる自分。
…どうして?
なんで?
今までの記憶が見せられている意味が分からなかった。

