友達を、莎々蘭や明星、麗を裏切るような考え。
…皆で、ここを出るんだ。
私は、言い聞かせるように心の中で呟いた。
「ぅひひひひ…じゃあ、くじをひいて」
箱を持った少女が、ゆっくりと近づいて、私たちの手の届くところに箱を持ってきた。
一番目に手を入れたのは私で、中から出てきたのは、茶色い棒。
赤い目印は着いていない。
残念に思った自分がいて…怖いと思った。
次に手を入れたのは麗で、くじを引くときガクガクと震えていたのは…鬼になったことがあるからこその恐怖なのかもしれない。
麗が引いたのも、ただの茶色い棒。
ホッとしている麗。
三番目は、明星。
明星もまた、ただの茶色い棒。
「次は…お姉ちゃんは引けそうにないね。ぅひひひひ…」
少女の視線の先には、倒れたまま動かない、莎々蘭の姿。

