おかしな方向に捻れた首を、グギギ…というおかしな音を立てて曲げ、聞いてくる。
でも、今は構ってられない。
あと少しで、建物の中に入ってしまう。
抵抗するのは、今しかない。
「ぅゔ…ぐぅ…」
ペタリ。
少女の…小さな手が、私の両頬を挟み込み、じっと目を覗き込んでくる。
よく見ると、少女の顔も血だらけで、傷跡や縫い目だらけだ。
「ぅひひひひ…抵抗、するの?じゃぁ、今日はあなた一人で逃げてみる…?」
冷たい手と、歪んだ笑顔。
甲高い声。
全てが、私の思考回路を麻痺させた。
抵抗を続ければよかったのに、抵抗はやめてしまう。
そして…建物の中に入ってしまった。

