次に目を覚ましたのは、廃れたビル。
ここもまた、無駄にデカい。
目の前には、血だらけの少女。
「うぅ…実笑?」
莎々蘭が、自分の身体を庇うようにゆっくりと起き上がったが、すぐに崩れ落ちる。
「莎々蘭!」
莎々蘭の身体は、包帯で巻かれていて、その包帯は大部分が赤く染まっている。
どういうこと?
「麗。てめぇ、昨日のは何だったんだよ⁈」
明星が、首を手でさすりながら麗に近づく。
麗の目は虚ろで、時々両手を見つめて呻いている。
「なんか言えよ‼︎」
明星の首には、包帯が巻かれていて、ギプスのようなもので固定されている。

