『ただいまー』
まだ誰も帰ってきていないのか、
リビングすらも電気がついていない。
それに、変に家の中が寒い。
今は九月で
そんなに低い気温ではないはずなのに。
エアコン、つけたままだったのかな?
『えーとリモコンリモコン…』
カーテンも閉まっているのか、
全く光がない。
慎重に足を進めていると
『きゃっ…?!』
私の手首をつかむ、冷たい〝何か〟
そのまま力強く引っ張られ、こんどは
温かい何かに体中を包まれる。
『ちょ、なにっ?!』
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