...あー、くっそ。 だめだあの女。 わかってないんだ、なにも。 「とにかくとっとと帰ってこい」 心配せずにいられるわけがない。 "女だから" まあ、その理由も間違いではない。 "妹だから" ...俺は一度も 妹だなんて思ったことはない。 「なんで...家族なんだよ!」 拳を打ちつけた壁が 鈍い音を立てた。 ...なんで、こんなに ──うまくいかないんだ。