「澪。」
『樹季くん…。』
できるだけさりげなく、偶然今通りかかったように俺は2人の前に出た。
これ以上2人で居てほしくない。
お前に会いに来たなんて言うなよ…。
「どうしたの、こんなとこで。」
『あ…うん、なんでもないよ。』
突然現れた俺に澪は分かりやすい嘘で言葉を濁す。
「この人は…?」
少し白々しいかもしれないと思いつつ早坂へと視線を移す。
『どうも初めまして、早坂です。ボーカルの子だよね?ライブ観てたけど良い声してるな。』
くっ…そ…なんで良い奴なんだよ。
しかも爽やかだし。。
「あ、ありがとうございます。」
『ごめんね、澪借りちゃって。俺はもう帰るから。』
『えっ、良基さん。』
とりあえずお礼を言ったけど、下の名前で呼び合った2人にその親密さを思い知らされて軽く傷付く。



