何度でも、伝える愛の言葉。


「俺に気遣ってんならさ、そんなの良いから。普通に応援するし。」

『…悪い。そういうつもりじゃなかったんだけど、なんか言いそびれて。』


悟は照れたような気まずいような顔を浮かべてから俺の向かいに座り、



『彼女ができました。』


と、恭しく報告した。



「ほんと良かったな!お前ずっと音楽一筋だったからさ、なんか安心したよ。」


心からの気持ちだった。

誰よりも音楽と向き合い、バンドの為にスクールに通い曲作りを勉強する姿をずっと見てきた。

そんな悟がほっと落ち着ける存在ができたことは、俺にとっても素直に嬉しいことだった。


だけど悟は唇を噛み締めて俯いたまま黙っている。



「悟…?なんだよ、上手く行ってんだろ?」


無言のまま小さく頷く。



「じゃあもっと幸せそうな顔しろ。」

『樹季、ごめん。』


俺の言葉を遮り、悟が謝る。

何に対しての謝罪か分からずに、今度は俺が黙ってしまう。