何度でも、伝える愛の言葉。


【樹季 Side】



澪と別れてから1ヶ月が経った。

あの後、澪はバンドを辞めることをメンバーに伝えに来た。


誠太はデビューするかどうかで迷っていたときに澪と話せたことが大きかったらしく、絶対有名になるからと力強く誓っていた。

誠太がデビューへの想いを熱く語ったからか悠人はあまりそのことには触れず、灯里ちゃんと仲良くやっていくよといつものクールな口調で話した。

悟は澪に厳しく当たったことを謝り、これからの澪と良基さんを応援していると伝えた。
デビューが決まったことを機にスクールは辞めるという。


澪は再び良基さんと付き合えることになった。

あの日、澪と別れた後に良基さんから電話があったのだ。

樹季のおかげだと、良基さんはしきりにお礼を言ってくれた。

『俺たちの傲慢かもしれないけど、これから澪と幸せになることが樹季への恩返しになると思っている』という言葉は、傲慢でも何でもなく事実だ。

俺は2人が幸せになってくれることを願っている。心から。