何度でも、伝える愛の言葉。


「早坂先生は、」

『知ってる。』


話そうとした俺を澪が遮る。



『さっきね、ここに来る途中、スクールで一緒だった三好さんって子に会ったの。』

「三好さん?」

『…先生に、私と別れてって言った子。』

「え?」


澪と良基さんの仲を壊そうとした、いや実際に壊してしまった張本人だ。



『謝られた。全部私のせいなんだって。先生は私のことを嫌いになんかなってなくて、本当は別れたいなんて思ってなかったって。』

「でも…なんで?」


良基さんは、その生徒、三好さんには都合が良いから澪と付き合っていただけだと言った。

澪には後で三好さんには嘘を言っただけだとすぐに伝えに行こうと思っていたけれど、先に三好さんが良基さんに聞いたことを澪に伝えてしまった。

本当のことは何も言っていないはずだ。



『樹季くんは先生と話してて気付かなかった?あの人、嘘とかつけない人なんだよ。』

「あ…。」


『お前嘘とかつけなさそうだし』と言われたとき、それは良基さんの方だと思った。

不器用で、素直で。