何度でも、伝える愛の言葉。


郵便局は1日の営業を終えて閉まっていた。

俺は封筒の束をそのままバッグに入れて歩き出す。

どうせ郵便局は口実だ。

明日の朝にでも出せばそれでいい。



「頼むから、居てくれよな。」


だけど、早坂さんには今会っておかなきゃいけない。

祈るような気持ちでスクールのドアを開く。


受付で早坂さんを呼び出してもらうと、わざわざ早坂さん本人が俺のところまで来てくれた。



『久しぶりだな。元気でやってるか?』

「はい、お陰様で。…あの、」

『教室行くか。その方がゆっくり話せるよ。』


突然訪ねて来たことにも嫌な顔ひとつせず俺を教室まで案内してくれる。

その優しさに触れて俺の心は揺れる。


初めて会ったときは、早坂さんの澪に対する本心を知らなかったこともあって敵意剥き出しだった。

だけど今は、前を歩く背中がとても切なく悲しく見えてしまう。


澪への気持ちを断ち切って、その想いをバンドに、そして俺に託してくれた早坂さんは今幸せだろうかと偉そうなことを考える。