何度でも、伝える愛の言葉。


『…ごめん。えらそうに言い過ぎた。』


何も言い返せない俺たちに誠太が謝るけれど、言っていることは何ひとつ間違っていない。



「いや、誠太の言う通りだよ。俺らずっとこの環境に甘えてた。」

『ライブだって誠太のお兄さんが無理言って出してくれてるものばっかだし。』


悠斗の言葉に、ようやく気付かされた。

自分たちの現実を。

本気でデビューしたいと強く思っていた気持ちは、ただの気持ちだった。



『誠ちゃんは、ずっとどう思ってたの?』


ここまで黙って聞いていた澪が口を開く。



『俺は… ずっと兄貴を見てきた。ギタリストになれるまでとにかく練習して、練習して、練習して。いろんなこと犠牲にして音楽に捧げて。
こんなに練習しなきゃプロになれないんだって、ずっと近くで見てて思ってた。』


いろんなことを犠牲にして、という言葉に一瞬誠太の表情が曇る。

彼女を思い出したのだろうか。