中年の おばさんが小さな可愛い犬を連れて散歩している。



「………」


思い出すのは、壱。





あたしに対する思いは、あっさり諦められる程の物だったんだな。


なんて、思ってしまうくらい…壱は好きって気持ちをくれていたのに。




アレは嘘?
大袈裟だったの?




あたし、相当勘違いしてたみたい…

自惚れてたんだ。





壱があたしを好きになるの止める、と言うなんて、頭に無かった…



恥ずかしい。
恥ずかしいよ…





涙がまた出そうなくらいに恥ずかしくなった。



あたし、知らない間に壱を束縛していたのかな…