その人を見ると、胸がドキドキして…

顔が熱くなって…


うまく息ができなくなるくらい…








『美羽は確かに、鈍感だからねっ』

「ひっ…どいぃ!!」


『アンタの顔と声の方が酷いよ?』





有美はあたしの涙を拭ってくれた。

頭を痛いくらい撫でてくれた。




『鼻水は…ばっちぃから、そのまま!』

「バカぁっ!!」



『冗談♪』

有美はティッシュをあたしにくれた。






「ありがとっ…」

『いいえ♪』





有美のおかげだよ。

有美があたしにアドバイスをくれたから気付けた。





あたしは、
あたしはね。









『頑張れよ』



胸がドキドキして、頭が変になって、

顔が熱くなって、呼吸ができなくなるくらい、





あの一途で
キザでバカで

犬みたいなアイツに












恋をしてます。








青い空に、
眩しい太陽。


またあたしの中に、アイツが浮かんだ。