夕方のこの時間。
洋食店は、そこそこの賑わいを見せていた。
私たちは、六人掛けのテーブル席へと案内される。
美砂は、当然田口と並んで座る。
残った三人は二人の向かい側に座ったんだけど、なぜか私が間に挟まれる事に。
窮屈だし……。
「私、オムライス」
「俺、カレー」
美砂と田口がすぐにメニューを決めた。
「んじゃ。俺は、ハンバーグセット」
中山も決まる。
木下は、メニューを私にも見えるように広げて少し考えている。
「俺は……、えぴピラフ。紗智は?」
木下に訊かれて、考えるのが面倒な私は同じえびピラフの写真を指差した。
食欲は、依然わかないままだった。



