全てが闇に包まれた訳ではないらしい

寄居村だけが包まれたみたいだ

そう考える山本はプール前に突っ立っている、恐怖心が体に響く。

目の前にさっきまで話していた男が急に目から血を流した化け物に変わってしまったのである。

「これは…都市伝説解読本に載っていた屍人か…」

そう考えた山本は走り出して、武器になるものを探し出す。

おそらくこの地に屍人でいっばいになるタイムリミットは、約 1分55秒 である。

山本はグラウンド方面へと足を運ぶ。
<バキューン>

銃声と共に足元に振動が響く。

山本は頭に一瞬違和感を感じる。

どこからか自分が見られているかのような視線を頭に感じ、まさかと思い目を閉じる。

「これは、一体…」

いろんな屍人の視線を見れることに気づき、山本は校舎がわからこの視線をジャックする視界ジャックをうまく使い、グラウンドにある倉庫に向かおうとする。

今現在山本はウサギ小屋前にいる。

そこから視界ジャックを始める、まず表れたのはグラウンドの北東の隅にあるお月見山前に立っている屍人を視界ジャックする。

まずは倉庫を見るようだ、次に約20秒あとになると南側のグラウンドを見るようになる。

こいつを屍人Aとすると、Aの行動パターンはおおよそ理解できた。

次は狙撃銃をもつ、屍人、こいつはB。

Bはずっとグラウンドの南西側からプールを見ている。

あとはいないようだ。
タイムリミットはあと・・・・・・54秒。