あなたに憧れて











「やっと動いたね」






あたしはそれどころじゃない
タクちゃんと連絡先交換出来たことが夢みたいで


泣きそうになっていた










「あれ?…………………泣いてる??」






泣いてないっ………泣きそうだけど













 ふわっ

















!?


あたしは暖かい何かに包まれた






「あんまり泣かれると困るから……落ち着くまで」 






あたしはタクちゃんに抱きしめられていた



















え?え?尚更泣きそう



でも暖かい………





自然と涙は止まっていた







《次は~花街~花街~》









っ!着いちゃう







「宮摩さんすみません…ありがとうございます」



「落ち着いた?」



「はい…(心臓は落ち着いてないけど)
 次で私降りるので…」




「良かった
 気をつけてね~」


「はいっ」














花街に着き



あたしは電車を降りた







そして2年前の握手会の時みたいに

見えなくなるまで手を振っていた














あたしは家に帰った