その人をジッと見つめる。 「ここはどこって顔してるな。ここは壬生浪士の屯所だ。」 やっぱり。私、拷問とか受けるのかな…。やだっ。帰りたい 「さっさと吐けよ。お前は何者だ。どこからきた。長州の間者か。」 さっきも言われた事を淡々と繰り返す。 「まあまあ、トシ、そんなに暑くならんでも」 優しそうな顔を人が言った。 「近藤さん!あんたは甘すぎるんだ。」