「亜美、風呂入るぞ」

健太に呼ばれ、お風呂の準備をし、私はお風呂場へと向った

いつものように私の後ろで私の首の横から腕を伸ばし、私と密着している

「由里ちゃん大丈夫なの?」

「うん・・心配なんだよね」

「亜美だってあの時・・・」

「健太が来てくれなかったら、今どうしてたかわからない」

由里には私のような別れ方をしてほしくない

「今日話すのか?」

「多分、今帰って話してると思うんだけど。なんか気になるんだよね」

坂下がもし別れないって言って、それでもめて・・・考えたくない。何もないと信じたい

「明日の朝、電話してやれ」

「うん。そうする」

お風呂から上がり、2人でお茶を飲みベットに入った

やっぱりなんか気になって寝付かれず、何度も寝返りをしていたら

「眠れない?」

私が動いているせいか健太もまだ起きていた

「ごめんね。私うるさいね」

「うるさくはないけど、寝れねぇの?」

「うん。眠れない」

「もっとこっちに来て寝れ」

私の頭を健太の胸に寄せ、黙っていると健太の心臓の音が聞こえる

「心臓の音聞こえる?」

「うん」

「今でも亜美といるとドキドキするんだけど」

「私もだよ」

健太も私の心臓の音を聞いてみた

「聞こえる」

「なんか不思議なんだ」

「うん?」

「この間まで会いたくてどうしようもなかったのに、今は隣いるだろ。ちょっとの時間でこんなに近くに毎日いて、ほんとにこんなに幸せでいいのかって疑ってしまう」

「私も今でも夢見てるのかなぁって思っちゃうもん」

「今のこの気持ちを大事にしないとな」

「うん」

「ほんと夢みてぇ」

「夢じゃないんだよ」

私は健太にしがみ付いた

「亜美、こっち向いて」

私の上にある健太の顔を見た

「亜美かわいい」

「もぉ、またバカにして」

健太といると心が落ち着いて、安心できて、くつろけて、ほんとに居心地が良くて。出会えたことに感謝した