「なんで泣くんだよ?」

「だって、悪いもん」

「ばかだな。そんなことぐらいで」

新くんは私の横に腰を降ろし、ベットに座った

「ほら、寝るぞ」

「えっ?」

「俺がソファに寝たら嫌なんだろ?だったら一緒に寝るから」

新くんは布団を捲り私の隣に入って来た

そして無理やり私の肩を押し、ベットへ沈めた

「腕枕いる?」

ううんと首を振ると

「俺とは嫌なのかな?」

またあの意地悪な顔をして言った

「私、寝る」

新くんに背中を向けると

「亜美」

ドキッ

後ろから私を抱き締めた

「俺の物になればいいのに」

私は体に力が入り、動けないでいた

「初めて会った時…」

「えっ、何?」

新くんは言葉を止めてしまい、私は聞き直した

「亜美に初めて会った時、気の強そうな女って思った」

「そんなこと思ってたの?」

「でもよ、泣きべそでおっちょこちょいで、最初のイメージと違うのな」

「誉めてるの?」

新くんは笑いながら

「そう。誉めてんの」