「どうせ変な顔だよ」

私は横を向き口を尖らせた

「嘘、嘘」

「そうやっていつもバカにして」

「嘘だよ。亜美はかわいい」

カッーと私の顔が赤くなる。急にそんなこと言うから何も言い返せなくなり、私は下を向いていることしかできないでいた

「はい、ではスケジュールですが…」

丁度、小西さんが話しだしたのでその場をうまく逃げ切れた

仕事の話になると新くんは真剣な顔に変わり、さっきまでの新くんじゃなくなる

新くんは自分の仕事に責任を持っている。仕事と私生活をちゃんと分けられる。そこがみんな、新くんに惹かれる所なんだろう

「では、そういうことで来週よろしくお願いします」

出発は来週の週末。スタッフとみんなでロケバスに乗って移動となる。ちょっとした修学旅行気分で楽しみだった