「亜美が新くんとキスしたのって、佐原の時でしょ?」

「…うん」

「罪悪感を感じるかもしれないけど、健太くんのためにも隠しておくことも大事だよ」

優香はストローで氷を掻き混ぜながら表情を変えず私にそう言った

「言わなくていいことだって世の中あるんだから、そんなこと気にしないで。ねっ!」

「う…ん。でも健太に優しくされるたびに胸が痛くて」

「そりゃあ、そうだろうね。でもいいの!いいの!亜美は何も考えない、何も言わないでいいの!」

「うん…」

優香の言う通りこの先あの時のことは健太には言わないし、もう誰にも言わない

「ねぇ、服欲しいから買い物付き合って」

今日、健太は遅くなるって言っていたので、私は優香に付き合うことにした

「春物のスカート欲しいんだ」

渋谷に行き、あちこちの店を転々として最後の店でやっと優香はかわいいスカートを見つけ、私もそこでパンツとスカートを買った

「久しぶりに服買ったかも」

優香とショッピングを楽しみ、駅で別れて私はマンションへ帰って行った