裏切りという言葉に反応してしまう自分がいる。犯した罪を隠すように私はこの先、ずっとこの罪と戦って行かなければならない

誰にも言えないというのはこんなにも辛いものなんだ

私が深刻な顔をしていると

「亜美?」

「あっ、ごめんね」

「なんかあった?悩みがあるなら言いなよ」

優香なら言ってもいいだろうか…気持ちが揺らぐ

「言ったら楽になるよ」

誰かに聞いてもらえば楽になれる。でも優香に軽蔑されたくない、って思ってしまった

「亜美、私はいつでも亜美の見方だから」

そんな優香の優しい言葉に私は目に涙を溜めた

「私ね…新くんとね…」

ここまで言って次の言葉が出て来ない

「ゆっくりでいんだよ」

優香は急かさず私を待ってくれた

「新くんとキスしたの…」

私はゆっくり優香を見たけど

「それで?」

「えっ?」

私の言ったことに驚きもせずジュースを飲んでいる

「何か理由があったんでしょ?そうじゃなきゃ、亜美が健太くんを裏切ることしないでしょ」

「…」

「それで健太くんに言ったの?」

「言えない」

「言わない方がいい。これは亜美の心の中に閉まっておきなよ」

優香はそう言った