私はぐっすり健太の腕の中で寝ていた

久しぶりに健太に触れた安心からか、一度も目を覚ますことがなかった

「おはよ」

「おはよう」

健太も目を覚ました

グイッ

「キヤッ」

後ろから抱き付かれ、また布団に戻されてしまった

「亜美」

私の首に手を回し、私を健太の方へ引き寄せ

「やっぱこういうのがいい」

「うん?」

「朝、目が覚めたら亜美が隣にいること。亜美がいるだけで俺はこんなにもホッとできる」

「私もそうだよ。健太がいると安心出来て、ぐっすり眠れる」

「亜美だけいればいい。他に何もいらない」

そう言って強く抱き締めてくれた

その腕が温かくて、くすぐったくて私は健太の腕にしがみついた

「亜美、甘えん坊だな」

「甘えん坊じゃないもん」

健太と一緒に笑って、騒いで、当たり前のように隣にいて…それが居心地良くて…

それなのに私は…

また新くんとのキスを思い出していた