やさしい手のひら・中編【完結】

ずっと何もせず時間だけが過ぎて行く

ガラッ

「福田さん、散歩に行かない?」

看護師さんが来て私に問い掛けた

凌が

「外出て大丈夫なんですか?」

「先生がね、天気が良いから外の空気を吸っておいでって。でも車椅子でね」

すでに看護師さんは車椅子を持ってきていた

「頼んでいいですか?」

凌に車椅子を差し出した

「はい」

「30分ぐらいで戻って来て下さいね。あと暖かい格好で」

「わかりました」

看護師さんが出て行ってすぐに凌は、私をベットの上に座らせ、ジャンパーを着せて膝には毛布を掛けた。そして私を抱え、車椅子に座らせてくれた

「よし、行こうか」

何日かぶりに私は冬の太陽を見た。夏とは違う照り方だけど、眩しくて私は太陽に手をかざしていた

その姿を見た凌が

「眩しいのか?」

と、私の前にしゃがんだ

「眩しいって自分で意思表示できてるよ」

凌は私の手をギュッと強く握ったんだ