「亜美とあの時、出会っていなかったら今どうしてだろうな」

健太はベットの横に置いてあったタバコに手を伸ばし、タバコに火を付けた。私はそれを黙って見ていた

「きっと…違う場所で会っていたんだろうな」

タバコの煙がうっすらと雲のようにスッ-と筋を作る

「うん。どこかで会えてたね」

私もそう思った。また違う時間、違う場所で私達は出会っていたはず

「会えてよかった」

「私も会えて良かったよ」

私は健太の胸に顔を埋めた

この腕もこの胸も、これからもずっと私の傍にいてほしい

そんな思いでいっぱいだった

「俺の亜美」

健太は体を横にし、私と向き合い、私の頬に優しく触れた

そして、愛しそうに優しく、私の唇にキスをした