「亜美これからどうする?」

「うーん、ライブまで時間あるし、帰ろうかな」

「その格好で帰るの?」

帰る準備を始めていた私を見て笑った

「だってー、車だし」

Tシャツとスエットの私を見て笑っていた

「このままでいいの!」

気にもしないで私は帰る準備を終わらせた

「じゃあ、行くぞ」

私の荷物を持って玄関を出た

車の中で

「健太のライブ久しぶりだから、私ドキドキだよ」

「亜美が緊張してどうすんの」

プッと笑いながら私の頭をクシャッとした

「だってぇ・・・」

「そんなこと言ったら俺まで緊張するじゃん」

ほんとに久しぶりで1年半ぶりのライブだった。最後に見たのは東京へ行くことが決まって、地元での最後のラストライブだった

マンションの入り口に車を止め、いきなり私の肩を掴み

「ンッ」

私と健太の唇が重なった。恥ずかしそうに私は健太から離れ

「もぉ」

「元気もらった」

そう言って微笑み、車から降りた私に手を振った

いつものように車が見えなくなるまで、私はその場にじっと立ち、曲がり角を曲がって車が見えなくなってからマンションに入った