再度むせる危険性のある缶コーヒーを丸テーブルにコンと置く。


「結婚、かぁ。したいと思った事は……、あるかも」


俺が置いた缶コーヒーをリンが手に取り一口飲んだ。


ずん胴でもいい、今この瞬間その缶になりたい!いや、いっその事コーヒーになってリンと一心同体に!


すぐに排泄される運命を忘れ、つい心の中でニヤけてしまった。


「そんな風に思える彼女がいたんだ?」


ふーんと口をすぼめるその顔は俺の前だけにしてくれ。門外不出の方がいいぞ……。


そんな事を考えながらリンに訂正を入れた。