「何だよ、俺だけ!……結構いるの?」


リンは見るからにモテるタイプだ。


ジーンズショップで働いてて背が高く細身で、男物の服ばかり着てるせいか自覚がないみたいだけど、隠し切れない色気があるというか雰囲気があるというか。


それにあちこちに付けてる貴金属は全てゴツめのシルバーなのに、かなり似合ってて格好良いときた。


くわえ煙草が渋い、ある意味俺より男前な奴。


そんなリンの元彼の人数なんて本当はあんまり聞きたくない話だけど、気になるのも事実なわけで。


「……まぁ、それなりに。結婚したいって考えた事は?」


けけっ、結婚!?またこれ、ずいぶんデリケートな話題を振るのね?