腕を足にギュッと巻き付け、少し小さくなった俺の体育座り。


「……モ、モリゾー?……あぁ、森園の事ですね。すみません」


俺の職場の後輩に変なあだ名を付けるのはリンの癖なんだろうか。


そして心なしかリンのテンションが下がってきたような気がした。


「もともと出会いのない後輩のために、君が私に頼んだ合コンでしょ?それを君が一番楽しむなんておかしくね?新しい彼女でも欲しくなったってか……」


吐き捨てるようにそう言って俯くと、ストレートの長い茶髪がサラッと顔にかかりリンの表情が見えなくなった。


確かに俺はリンに任せっきりで、ずっと同じ子と話してた気もする。