鼻息荒くまくし立てたリンが烏龍茶を一気飲みしてガタン!と立ち上がった。


「とりあえずおごれ!じゃあな!」


それだけ言ってスタスタと居酒屋の出口に歩き始める。


ああっ、行っていまう前に何か言わなきゃ!


その場で立ち上がった俺はまわりの客なんかに目もくれずリンに向かって慌てて叫んだ。


「リン!薬を頼む!弾けたいんだ!」


まるで犯罪者を見るような客の鋭い視線が一気に俺とリンに集まる。


あれ!?俺今何て言った!?


リンは顔を赤くさせながら振り返り、一瞬俺を睨み付けるとそそくさと店を後にした。