何やらガサゴソとしてるリンが、意味のわからない事を言い始めた。


「ねぇ?昭和新山にさ、ロープウェイあるの知ってる?本当は雪降ってなかったら、景色見ながらって考えてたんだけどさ」


「え?何の事?」


話が飲み込めない俺は口を半開きにした完全なアホ面だ。


「その方がインパクトあって良かったんだけど、晶が吹雪にしちゃうから……。タイミング逃しちゃったし、もういつでもいっかーって思って」


「だから何なの?ロープウェイ?タイミング?……さっぱりわからないよ?」


はっきり言わないリンの口調が凄く気になる。っていうか、少々怖い。


するとリンがスススッと近付いてきて、俺の横にチョコンと座った。