不滅のLIAR!

照明の落とされた静かな店内に入るとすぐに大きめのカウンター、その奥にいくつかのボックス席があり、阿部さんと俺はいつもカウンターの左端に座ってた。


あんまり広くはないけど黒が基調の落ち着いた雰囲気の店には、飲んで歌って騒ぐ客よりじっくり酒をたしなむ客が多い。


俺は基本的にでしゃばるタイプでも暗いタイプでもないけど、自称みんなのアイドルの阿部さんと飲みに行くと、いつも「阿部さんとその一味」という付属品的な扱いを受ける。


目立つといろんな意味で負けるから、別にいいけど。


そして初めて見た「お嬢」の印象は、「元気な人だ」の一言に尽きる。


大人の社交場風の店でガンガン洋楽ロックを歌う「お嬢」は、不思議と客から嫌がられる事もなくいつも笑顔に囲まれてた。